※上のマインドマップをクリックすると別ウインドウにて開きます。細かく見るには、"ALL SIZE"からより大きなサイズを選択してください。
「記憶」、「東大」というと、私の場合、池谷裕二さんを思い浮かべます。学術的な正確さというよりも、難しい概念を楽しく分かりやすく説明してくれる本をたくさん書かれていて何冊も楽しく読ませていただきました。(ただ、すごく売れた「海馬」は、糸井さんが誘導している感じが強くて苦手)
一方で、この本は、プロの家庭教師(家庭教師は普通お金もらうか・・・)をされている吉永 賢一 さんという方の著書だけに、学習においてとても実践的な内容になっています。
そして、なにより私が惹かれたのが、私のマインドマップの師匠トニー・ブザンの本であり、「人生を変えた一冊」である「頭がよくなる本」(原題"Use Your Head")の影響を謳っている事。実際、その内容はこの「頭がよくなる本」を良く消化し、実践し、そして自らのメソッドとして体系化し、家庭教師として実践されているのでしょう。
著者の吉永さんは、もともと幼少の頃からとても頭のいい方のようですが、小学校3年生で「頭がよくなる本」に出合い、「記憶」というものを、中学生にも伝わりやすい様に優しい言葉で言語化されています。
とくに前半が素晴らしく「つなげる」、「またやる」、「外に出す」などの話しは、使っている言葉は優しいですが、トニー・ブザンが言う記憶の本質にもしっかりと通じるものです。つまりマインドマップの本質にもつながるものだと感じました。(ちなみにこの本を紹介してくれた友人は、「この本、『マインドマップ』という言葉を使わずにマインドマップを語っているぞ」と言っていました。)
「頭がよくなる本」に紹介されている「有機的学習法」という手法があるのですが、これを補足するのに「白紙復元」というキーワード、復習のタイミングの話、などいろいろ参考になりました。
その中でも、「強化」という概念は、ちょうど池谷さんの本で知った「馴化」という言葉と合わせて、学習を考えていく上でいろいろヒントになりました。
その他、後半には、前半部分に合わせた記憶テクニックも多数紹介されているので資格試験等にもすぐに応用できるのではないでしょうか。
ちなみに、「iMindMapではじめるマインドマップ」の参考文献にもさせていただきました。
おまけ)
そういえば、昨日の日経新聞の朝刊に吉永さんの「読書法」が紹介されていましたね。
トニー・ブザンの「記憶」「速読」「マインドマップ」のコンテンツに合わせるとすれば次は「ノート術」とかなのかな。